お知らせ
当院では、エキゾチックアニマルに対して、より正確な診断ができるよう、CT検査もご提案しております。
CT検査は、当院での診察をもとに必要性を判断し、酪農学園大学動物医療センターで実施いたします。
検査は同大学に最近導入された最新鋭のDual Energy対応CT装置を使用しており、従来よりも短時間かつ高精度な撮影が可能となっています。
特にウサギなどでは、無麻酔でのCT検査が行われるケースも多く、今回の新しい機器の導入により、従来の1/2〜1/3と時間での撮像が可能になったことで、無麻酔下でもきわめて高精細な画像を得ることができるようになりました。これにより、動物への負担を最小限に抑えつつ、より正確な診断が可能です。
さらに、エキゾチックアニマルの画像診断は、犬や猫と異なる解剖学的特性を持つため、犬猫を主に診療対象としている施設では正確な読影が難しいケースも少なくありません。
また、鎮静や麻酔が必要なケースにおいても、各々の動物種の特性と安全性を重視した体制が整っているため、安心して検査をしていただく事が可能です。
また、酪農学園大学にエキゾチックアニマル診療科の常勤の先生(峯先生)が着任されるまでの間、実際に私自身も同大学でエキゾ動物の診療をさせて頂いていた経緯もあり、現在も連絡を取り合い検査内容他、勉強会などでエキゾチック医療に関しての情報共有も行っております。そのため、検査内容や治療方針についても、一貫性のあるスムーズな対応が可能となっています。
当院では、大学との連携を活かしながら、専門性と実効性の高い医療を、より身近な環境でもご提供できるよう努めております。
ご不明な点やご相談などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
お知らせ
モルモットやハムスター、デグーなどの齧歯目やウサギは、様々な動物種の中でも特に音にストレスを感じやすい動物種です。
これらの動物は聴覚に優れており、人間には聞こえない高周波の音(超音波)まで感知することができます。
自然界での捕食者の足音や仲間とのコミュニケーションのためと考えられています。
しかしながら不規則な強弱のある音や、長時間の強い音にさらされたりすることで、コルチゾルの上昇など動物の体に悪影響を及ぼすことが知られています。
各種動物の可聴域は?
人;0.04~20kHz
ウサギ;0.36~42kHz(21kHz以上の聴取可能)
モルモット、ハムスター;0.08~45kHz(21kHz以上の聴取可能)
ネズミ;0.2~68kHz(21kHz以上の聴取可能)
数字が小さいほど低い音、大きくなるにつれて高い音になります。
人間が感じ取ることができない周波数(20kHz以上)の音が超音波と呼ばれています。
ウサギや齧歯目では数字を見てお分かりの通り21kHz以上の超音波をしっかりと聴き取ることができます。
飼育環境での超音波の発生源は?
注意しなければならないのは、通電状態の電化製品です。
テレビやパソコンなど(電源が切ってあってもコンセントが刺さっていれば)あらゆる電化製品から発生している可能性があります。
しかしながらこれらの電化製品は我々の生活に不可欠であり、全く排除することは現実的に不可能ですよね。
ケージや生活場所がその発生源の近くにある場合は、できるだけ離してあげるだけでも軽減することは可能です。
なお、超音波という用語は、あくまでも人間が聴き取れない高い周波数の音について、人間からの視点でそう名付けているだけで、単なる『音』であることに変わりはありません。
超音波とよばれる周波数の音は、水面の音や風の音など自然界でもあらゆる場面で常に発生しています。
超音波であっても、人の聞こえる周波数の音であっても、とにかくその動物にとって聴き取ることができ、そしてそれが不快に感じるのであればストレス元となるということで、もし仮に超音波に気をつけていても、テレビの音や音楽などが常にガンガンに鳴っているのはNGであるということは言うまでもありません。
齧歯目でもチンチラは例外です、、
齧歯目は超音波を聴き取れるとお話ししましたが、チンチラはほぼ人間と可聴域
が同じで、超音波にはあまり気を使わなくても良さそうです。
いかにも聴き取れそうなイメージの見た目ですが意外です。面白いですね!
うさぎや齧歯目は音に対してストレスを感じやすい動物です。
我々が気付かないうちに身の回りから発生している音が、知らず知らずのうちに負担をかけているかもしれません。
今一度、家の環境をチェックしてみてはいかがでしょうか?