ウサギ
熱心に勉強されている飼い主さんからたまに質問されます。
インターネットなどを見ると、与えても良いという意見と与えない方が良いと行った意見があり、ウサギの飼育に熱心な飼い主さんの中ではちょっと疑問に思われている方もいらっしゃるのかもしれません。
キャベツにはヨウ素の取り込みを阻止するゴイドロゲンという物質が含まれており、結果甲状腺腫を引き起こす可能性があるのではないかと古い文献に記載されています。
要はこのゴイドロゲンによりヨウ素欠乏がおこり甲状腺腫が発生するのではないか?という理屈です。
しかしながら結論として、日常的に相当な量を食べなければ問題はないと考えられています。
今ではほとんどのうさぎさんはペレットも食べていますよね。
そもそも多少ヨウ素取り込みが阻害されたとしても、ペレットから毎日ヨウ素が補充されており欠乏はそうそう簡単には発生しませんので、多い量でなければ問題ありません。
ちょっとマニアックな話題でした。
ウサギ
ウサギは非常に尿石症になりやすいということは、うさぎさんを飼っていらっしゃる方であればよくご存知なことかと思われます。
ウサギではカルシウム系の結石が多発します。
ウサギのカルシウムの代謝は独特で、血中カルシウムを調節するフィードバック機構が存在せず、フードからのカルシウム摂取量に比例、また尿への排泄量が非常に多いのが特徴的です。
※カルシウムの尿への排泄率;一般的な哺乳類では2%、ウサギでは45〜60%(とんでもなく多いですね)
カルシウムをたくさん摂取すればするほど、尿へたくさん排泄されるため結石が形成されやすいということです。
野菜にもカルシウムが多い野菜と少なめの野菜があります。
カルシウムが少なめな野菜としてはサラダ菜、セロリ、にんじん、ブロッコリーが無難でおすすめです。
ではほうれん草は?
ほうれん草自体のカルシウム量は少ないのですが、シュウ酸(いわゆるえぐみ成分)が相当多く含まれています。たまにちょっとだけ与えるのはそれほど問題にはなりませんが、この成分が結石の形成を助長するため与えないのが無難です。
なお野菜の選択が正しくても、ペレット中心の食餌になっている場合には野菜だけ気をつけても全く意味がないので、高繊維質の牧草中心の食生活十分な水分摂取を心がけることが何より重要です。
ペレットの量の計算(少なめに与える必要があります)や牧草の選択、与え方のコツ(重要)などに関して当院ではプリントをお渡しして詳しく説明しています。お気軽にご相談ください。