モルモットでは膀胱炎や膀胱結石などの泌尿器疾患が多発します。
キューキュー鳴きながら排尿するようになった、おしっこに血が混じっているなどの症状は、モル飼いの方であれば一度は経験したことがあるのではないでしょうか?
画像は、2歳オスの膀胱結石のレントゲン画像と、炎症により赤黒く変色した膀胱、そして摘出した結石です。
オスの場合は尿道が雌に比べ細く長いため結石が尿道に落ち込んでしまうと尿道閉塞が起こり急速に病態が悪化します。そのためできる限り結石が膀胱にある段階で手術を行うことが重要となります。
尿道閉塞を起こしてしまうと、状況によっては尿道切開により取り出さなくてはならなくなり、膀胱切開と比べるとそもそも腎不全など全身状態が悪い状況で手術を行わなくてはならないため全身麻酔のリスクも高くなってきます。
どうしても必要な場合は仕方ないですが、できれば外科手術を避けるに越したことはありません。
すでに膀胱炎があったり、小さな膀胱結石があっても無症状な場合も多いので、症状だけで判断しない方が賢明です。
結石ができる前であれば、飼育環境の改善などで未然に防ぐことが可能なことも多いので、症状がない段階で健康診断を受けることをお勧めしています。
特に飲水不足や食事の内容が原因となり泌尿器のトラブルに繋がっていることが非常に多いので、来院の際は時間をかけて説明させていただいております。